JLPGAツアー観戦記

ナイスー♪

【プレビュー】住友生命Vitalityレディス 東海クラシック

 真夏日がどうやら10月まで続くようだ。
 「住友生命Vitalityレディス東海クラシック」が9月15日(金)から3日間、例年どおり新南愛知カントリークラブ美浜コースにて行われる。現地の最高気温は32度予想。棄権者が出ないことを祈ろう。
 本日ペアリングが発表された。申ジエが休みだが、他MR上位陣は全員出場のようだ。そして古江彩佳西村優菜が米ツアーより参戦する。初日その古江と同組になったのが、我らがショットメーカー菊地絵理香である。古江のその正確無比なコントロールショットとの真っ向勝負が楽しみだ。そしてペアリングもう一人は先週追撃及ばず敗れた西郷真央。メジャーに届かなかった悔しさから今間違いなく燃えているはずなので、初日から飛ばしてくるに違いない。
 そういえば先月ニトリでの優勝インタビューで菊地自身、年に複数回勝利がないことに珍しく言及していた。遠慮せずに今大会で勝ってしまっていいのに。
 しかし、昨年のこの大会後の私のメモに、少々気になることが書いてあった。以下引用する。

住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 9/16~18
 新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知)
先週に引き続き若手の勢いを見せつけられた試合だった。尾関彩美悠が吉田優利との大接戦を制して初優勝。尾関はメジャーチャンピオン川崎と同じ19歳の94期生。94期には他に佐藤心結や櫻井心那など優勝が期待される選手が揃っている。おかげで今季は黄金世代がもうベテラン扱いとなってしまった。さて、そうなるともう大ベテランと言っていい菊地は残念ながら予選落ち。しょうがない、先週出し切って疲れてしまったんだろう。

ひよこきんぎょ 2022年JLPGAツアー9月より引用

 「先週出し切って疲れてしまったんだろう」とは、10位Tに入った選手権のことだ。メジャーセッティングで4日間戦い続けるストレスは相当なものなのだろう。昨年同様今年も先週4日間戦い続けての今大会である。まあ皆条件は同じなのだが……。
 なので今週末は大きすぎる期待はせず優しく見守る応援をしようと思う。

 その他注目組はなんといっても、吉田優利、櫻井心那、山下美夢有の第8組だ。メジャーチャンピオンに、すでに今季3勝の次世代モンスター、この2人を相手に現在MRランキング2位、絶対女王の座を奪還すべく山下がどう戦うのか。

 3日間、熱い勝負を期待したい。

2023年 第27戦 日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯


神谷そらがメジャー初制覇

 「海沿いはまかせて」と言わんばかりの自信に満ちたプレー。強かった。
 飛距離が武器なのは周知の事実だが、同じくらいパットが上手い。スタッツ見たら、平均パット数1.767は全体の7位。上から山下美夢有、鈴木愛、岩井千玲、申ジエ、岩井明愛、野澤真央(これは意外)そして神谷そら。このそうそうたるメンツのグループにいるのだ。(ちなみに惜しくも1打差で敗れた小祝さくらも神谷と同率7位T)
 1打差で迎えた9番、首位の小祝さくらがバーディを逃すのをみて、4mのバーディを見事ゲット。ついに小祝と並んだ。フロントでトップの選手の背中に隠れて後半一気に抜き去るという、前回初優勝したフジサンケイの時の雰囲気が出てきた。次の10番で小祝がこの日初めてボギーを叩いたのをみて、1.5mを確実にしとめてバーディ。これで神谷が首位に立つ。さらに12番で小祝2つ目のボギーが出て神谷と3打差。
 これで決まってしまったかと思われた16番。
 神谷ボギーで、小祝のパーパットはグリーンの縁6mのところから。外せば3打差のまま残り2Hという現実的には神谷には届かないスコアになってしまう。
 しかし彼女はやってのけた。
 見事なスーパー・パーセーブで神谷との差を「2」に詰めて17番Par.3へ臨む。1オン2パットで神谷は安全にパーを拾う。2.5mを気合で決めた小祝さくらがついに神谷の背中をとらえた。こうなると流れは完全に小祝に傾いたと誰もが思った。
 だが小祝さくらの追撃はここまでだった。
 最終ホール、グリーン外からのアプローチはピン横をわずかに通り過ぎて終戦。冷静にパーパットを決めた神谷そらが選手権初挑戦で見事メジャーを勝ち獲った。おめでとうメジャーチャンピオン。

 最終日最終組で神谷、小祝と一緒に回っていて、魔の9番ホールに来るまでは首位に並んでいた西郷真央。何を隠そう私は西郷の優勝を予想していたのだ。この大会のプレーは“あの西郷”が帰ってきたと思わせたからだ。
 しかし9番でまさかの4パット。
 起こってほしくないタイミングで起こるはずもないことが起こる。これだからゴルフは本当にこわい。来季はLPGAのQTを受けるという西郷。メジャーを勝って3年シードを決めてから行きたかったことだろう。だが、まだあと2戦残っている。文字通りそれを置き土産にして米ツアーに旅立っていてほしい。

 最後に菊地絵理香。2日目+4でホールアウト。この時点で67位T、予選通過ラインは+3。決勝への見込みは薄めなので、うっすら帰り支度などをしていたところ、あれよあれよと+3組が落ちてきて、結果59位Tで決勝トーナメントへ。決勝も完走し、52位Tでポイント5.10を獲得。おつかれさまでした。

 

佐藤心結が最終日-7。異次元すぎるスコア。ダイヤモンド世代4人目Vを今季中に決めろ!

16番の小祝のスーパー・パーセーブ。気合入ってたなぁ

まさか誰も‥‥?とドキドキしてみていたら、平岡が祝福に来てくれた。 平岡瑠依、いい奴じゃん! 現在なんとMR50位!おおー断然応援するよ

 

2023年 第26戦 ゴルフ5レディス

櫻井心那が今季3勝目
 10代のうちに3勝したのは、宮里藍畑岡奈紗に続いて3人目だそう。櫻井心那もレジェンドへの道を歩き始めたのかな。名前の響きも良いしね。最終日16番、2日目にあの岩井千玲が+10を叩いた、左に池が広がる難しいホール、櫻井のティーショットは池ギリギリを飛ぶビッグショットでフェアウェイへ。残り3ホール、まだ1打差に2人が追いかけてきている状況で、そのショット。しかも打ち終わってキャディとニヤニヤ。「あぶなかったぁ〜」といった感じかな。

 

こわいこわい

 これはもう、山下美夢有のあとの“モンスター”の称号は櫻井に継承で決まりかもね。岩井姉妹はモンスターではないんだよな(私イメージ)。ドライバーはもちろん、100yショット、パターと弱点らしい弱点が見当たらなくなったので、当たり前だがボギーを滅多に打たない。間違いなく今季最低あと2勝はするね。
 さて、ここまで櫻井心那への賛辞をあわてて書いた。なぜならフロントナインが終わった時点で、鈴木愛の勝利を仮定した文章を書き始めていたからなんだよね。「女王、正真正銘の完全復活」「おかえり、女王」などのタイトルも考えつつ、復活の序章は昨季の大王製紙レディス最終日にあり。などとストーリーを膨らませて、なかなかの文章ができあがりそうだったのだが。。。
 まあ、私の駄文などはどうでも良いのだ。ただ今日、鈴木愛が負けた理由が分からん。どうして負けたんだろう。一緒に回ってみると、櫻井心那のプレッシャーって実はものすごいのかもね。

 菊地絵理香は今週は久々のお休み。次週の公式戦へ万全の状態で臨む。

 

ウイニングパットを決めても控えめなガッツポーズ

終わってみれば山下2位T。さあ申ジエを追いかけろ

 

2023年 第25戦 ニトリレディス


 この雨、止むんかな。
 画面から聞こえ続ける雨音、もう4時間になる。ニトリレディス最終日、朝から順調に進んでいるように見えたが、10時半に雷雲接近により中断、ほどなく雨が降り始めた。
 13時、きょう最終日の競技の不成立が決定。天候が回復次第3R目終了時点で首位に並んでいた3人によるプレーオフを行う、というアナウンスがあった。
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 そもそも初日から荒天サスペンデッドだった。翌日30H以上をこなさなければならない選手が続出。しかも観測史上最高気温を叩き出している小樽のその暑さの中でだ。菊地絵理香もそんな選手のひとりだった。だが、菊地にとってこれは恵みの雨となった。初日中断になるまで4Hを消化し2オーバー。もともと相性の良くない(しかも国内屈指の難ホール16番を従える)小樽でスタートに失敗すれば、巻き返しに費やすエネルギーは計り知れない。とにかく気持ちの切り替えが必要なタイミングで雷雲来たり。そのおかげか翌朝からの32H長丁場を8バーディ・2ボギーで回り、一気に首位と2打差まで順位を上げた。
 そして翌3日目もナイスラウンド。6バーディ・1ボギーでついに首位をとらえる。Today-5は馬場アマと並びベストスコアだ。最終日は申ジエ岩井明愛と並んで最終組で戦うこととなった。
 ここまで来たら勝ってもらいたい。ミネベアミツミレディスで敗れたリベンジを果たすには、今回が最高最適の舞台であることは先日書かせてもらった。

 

hiyocokingyo.hatenablog.jp

 最終日、永久シードまであと2勝と迫った申ジエがいきなりエンジン全開だった。パットがことごとく入り4番までで3バーディ。また岩井明愛も3バーディ(1ボギー)と、アースモンダミンカップジエプレーオフで敗れた借りを返すべく離されない。
 一方の菊池はバーディパットがカップまで届かない。手が動いていないのか。読み違いなのか。またはボギーを打たないようにフロントナインは慎重に、バックナインで一気に逆転を、と考えているのか。
 しかし他の組の上田桃子川岸史果吉田優利らがスコアを伸ばしてきて、8番終了時点で5位Tまで順位を下げてしまった。どうやら勢いは他の選手に有りか、と諦めかけたところで、初日にも鳴ったホーンが鳴り響く。
 雷さま、ふたたび。
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 雨がやみ15時30分より、申ジエ、岩井明愛、そして菊地絵理香の3人でプレーオフが行われることになった。アースモンダミンカップでの借りを返す明愛の話を書いたが、そのアースで一時クラブハウスリーダーになりプレーオフ準備をしていたのは何を隠そう菊地絵理香だった。 パターをもくもくと練習して待っていたのに、ジエのパーパットが決まったとの知らせを受けて、そそくさと帰り支度をした悔しさをここで晴らせるか。ちなみに菊地のプレーオフ戦績は0勝4敗。まだ一度も勝ったことがない。データが重苦しくのし掛かったまま、運命の17番(Par.3)へ菊地のカートは進んでいった。
 オナーは申ジエティーショットはピン上4mへつけバーディチャンス。このショットをみてピン下につけたかった菊地は番手を下げてフルショットを選択。しかしグリーン手前花道にボールは落ちた。その後のアプローチも2m残して、ふぅ、と天を仰ぐ。疲れもピークを通り越しているはず。手がまったく動いていない。
 そして最後に打った岩井明愛はバンカーアゴ付近の目玉。出すのがやっとのボギーで終戦
 さてジエのバーディパット。おそらくそこに居た全員、観戦をしている全員が、このパットが決まってジエのJLPGA29勝目になることを確信していたと思う。正直私もだ。(3人プレーオフで敗れた場合メルセデスポイントは何ポイント得られるのか調べてしまったよ)
 4m上から、かなり左に切れる簡単ではないパットだが、今大会、そして今まで何度も見てきた「難しいことを簡単に」やるジエのプレー。けっこう右を向いているな……と思ったが打ったボールはジエの読み通り、かなり左に切れていった。あともうひと切れするとラインに乗ってしまう。
 「入るなッ!」と誰か(私)が叫んだ。
 ボールは軌道を変えずにそのままカップ右を通り過ぎていった。思ったより転がったジエのボールは2mオーバー。これで菊地がプレーオフ2ホール目へ進めるチャンスが来たぞ、と色めきだったその時。なんとジエが返しのパーパットも外したのだ。
 ほんの1分前まで、 “打たせてもらえるかどうか分からなかった”菊地のパーパットは、なんとウイニングパットに昇格することになった。
 カップまで2m、右にどれだけ切れるのか。
 アドレスに入った菊地がつぶやく。
 「手、動け」
 するとさっきまでの動きが嘘のように、キレイなフォローから放たれたボールは、ほんの少し右に切れたがすぐに視界から消えた。
 菊地絵理香、昨年の大東建託に続き地元北海道で今季初優勝。
 そしてついに終戦リコー・チャンピオンシップへの出場権を得た。さあ、昨年と同じ、いやそれ以上の準備をして今年こそ、そのメジャーを獲得してほしい。
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 優勝が決まり、岩井明愛申ジエとハグを交わしていたとき、遠くで雷鳴が聞こえた気がした。
「そうそう、あたしはずっとあんたを勝たせたかったのよ」


※セリフはすべて想像

 

競技不成立からのプレーオフ。優勝スピーチなし。いろいろ異例の大会だった。勝てばなんでもよいし

PO、ティーショットがミスになり、見たこともない表情に。激レアである

優勝の瞬間。入っちゃった、勝っちゃった。びっくりの表情。そういえば今季第11戦のRKB×三井松島レディスで勝った岩井千玲が同じ表情をしていた

副賞いろいろ。ベストスコア賞ももらった


2023.8.27.18:05責了



ニトリ、手羽先、北海道


明日、いや、もう今日か。北海道は小樽にてニトリレディスが4日間大会で開催される。ニトリと所属契約をしている女子プロは小祝さくらを始め7人、そしてスポンサー契約がアマチュアの2人。
所属契約とスポンサー契約の違いは、乱暴に書くと前者は用具はもちろん転戦費用までも丸っと面倒をみてくれる契約で、後者は用具までといった感じか。山下美夢有加賀電子とどちらが多く所属プロを抱えているか調べたところ、所属7人、スポンサード2人と全く同数だった。さて「ニトリレディス」であるからその所属プロたちは、普段のサポートへの恩返しをと当然いつも以上に力が入る。いわゆるホステスプロとして出場する大会なのだ。
そんなわけで、北海道出身しかもそのホステスプロである小祝さくら。見た目とは裏腹にたいへん気合いが入っているであろうことは容易に想像できる。だが先月、同じく地元北海道開催のホステス大会であったにもかかわらず、その小祝に優勝をもっていかれたプロがいる。そう、我らが菊地絵理香だ。ミネベアミツミレディスにおいて、伝説の4日間同ペアリング、しかも3人(小祝、菊地、宮澤美咲)とも北海道出身という奇跡のような組み合わせ。そんな中、目の前で小祝に優勝を決められたのだ。意地の2位Tでフィニッシュしたとはいえ、今日のニトリレディスほど完璧なリベンジの舞台はそうそう訪れないだろう。
ゴー!菊地絵理香。
先週までの彼女に優勝をするようなオーラはほとんど見えなかった。しかし見えようが見えまいがリコーに出るのなら、もうここで勝つしかない。イワシでもなんでも買ってきて4日間祈り続けることにしよう。それにしても初日岩井千怜、神谷そらと同組か。飛距離差がエグい。

最後に馬場咲希アマ。ラーメン、イクラ丼にジンギスカンも食べて北海道コンプリートだそう。全米アマチュア選手権を制したボーナスで出場が続いていた米メジャーもひと段落し、10月のプロテスト合格を目指し今大会エントリーしている。国内参戦時にはローアマのトロフィーはいくつも獲得するものの、優勝争いに加わることはなく今のところ正直物足りない。当たり前ではあるがまだまだプレーのディテールが荒い。プロテストにピークをもっていく調整をしているのだろうが、そろそろここらで大器の片鱗をみせてほしいものだ。

さあ、灼熱の北海道を制するのは誰か。

2023年 第24戦 CAT Ladies


【初日】

全英オープンに参加していた選手が帰ってきて、久しぶりにフルメンバーでの開催となった。(吉田優利は予定通りの休み)
帰国組で圧倒的強さを見せたのが、サントリー以来2ヶ月ぶりの国内戦出場となった西郷真央だ。9バーディ・ノーボギー、おそらくピンチは17番の4mのパーパットくらいだったと思うが、それも確実に決めて初日単独首位に立った。今日のプレーは、昨季序盤に10戦5勝と無双していた頃を思い出させた。この西郷をはじめ、山下美夢有岩井姉妹ら来季米ツアーを主戦場をするメンツが、お互い切磋琢磨してもっともっと覚醒すべし。そして米メジャーで優勝するために足りないものは何なのか、そのヒントをつかんで海を渡ってほしい。
その西郷と2打差、2位につけたのは大里桃子。27Rという短期決戦となったリシャールミルで一時首位に立ったのを覚えているくらいで、今季はまったく調子があがってこないようだ。直近も6試合連続予選落ち中だが、初優勝の舞台であるここ大箱根で復活宣言できるだろうか。
3位Tに櫻井心那穴井詩の全英帰りの2人と川岸史果蛭田みな美、そして比嘉真美子。比嘉は前回のリランキングで見事に中盤戦の出場権を得たものの、そこから5戦連続予選落ちが続いており、メルセデスポイントランキングでも67位と、来季シードの50位以内へ滑り込むためには、1戦足りとも無駄にはできない状態だ。今大会を上位でフィニッシュして、逆転シード入りのきっかけになるといいのだが。
女王・山下美夢有は8位からトップを臨む。実は全英でポイントアップした申ジエが現在女王なのだが、ここで勝てば再び返り咲くことになる。この状況で気合が入らないはずがない。今週はぜひとも山下と櫻井の優勝争いが見てみたい。
先週初優勝を果たした菅沼菜々小祝さくら、全英帰りの岩井千玲らが9位T。同じく9位Tの天本ハルカが12番でホールイン・ワンを達成した模様。またか。今季は本当に多い。
最後に菊地絵理香は3バーディ・1ボギー、30位Tで初日を終えた。明日のカットラインは2アンダーが濃厚だ。明日も60台であがって、スッキリ予選通過してほしい。

おかえり勝っちゃん。終盤のバーディラッシュで2アンダー

我らが比嘉真美子。今回は行けそうだ

山下は妹をキャディに従えて

西郷、再び輝きを取り戻せるか

【2日目】
昨日驚異的なスコアを叩き出して最終組で回った西郷真央。爆発した翌日なので今日はひとつ伸ばすにとどまった。それを追った櫻井心那はキッチリ3つ伸ばして3位をキープ。その西郷、櫻井と並んで明日最終日最終組で戦うのは、今日6バーディ・2ボギーのナイスラウンド、プロ8年目で悲願の初優勝を狙う蛭田みな美だ。そして我らが比嘉真美子はバーディパットがことごとく入らず苦しいラウンドだったが、それでも1つ伸ばして7位T。しかし前後かなりスコア的に詰まっているので(4打差に15人)、明日トップ10フィニッシュのためにはまったく油断はできない。その他、川岸史果と5つ伸ばした勝みなみ仲宗根澄香が2打差で首位をうかがう。
最後に菊地絵理香。1打足りず8試合ぶり予選落ち。今日オーバーパーだった選手で予選通過をしたのはたったの2人しかいなかった。菊地は3バーディ・4ボギーのToday +1。画面には映らなかったが17番のボギーがとどめとなってしまったようだ。菊地が最後に予選落ちしたのは6月のニチレイレディスまでさかのぼる。それは私が現地で観戦した大会だ。連続出場が続いており疲れはピークを超えているはず。このCATレディスは休んでもよかったのではないか。なんだか「私には時間がないの……」とでも言い出しそうな雰囲気を感じる。ただ昨年と同様の気持ちで、最終戦(リコー)に出場しようとしているのなら、そのリコーへの参加チケット(レギュラーツアー優勝)を得ようとする彼女を、これから先も全力で応援するしかないだろう。

さて、明日の最終日は所用により観戦ができないため、月曜に結果を追記する形になる。優勝は普通に予想すれば-7までの選手になるだろう。しかし-6の小祝さくら岩井千玲菅沼菜々穴井のアニキ、この4人は爆発スキルがあるので、たいへん面白い最終日になるに違いない。

サプライズなら、桑木か竹田。仲宗根はちょっとな。。。

【最終日】
所用につき最終日の観戦が叶わず、結果がわかった上での録画観戦だったが、プレーオフ2打目まで「本当に蛭田選手が優勝するのか」と疑った。8番のスーパー・パーセーブからの9番バーディで50%、そして16番のバーディで90%、蛭田みな美の優勝確率(私調べ)は、18番の残り1mのウイニングパット前は99.999%まで上がっていたのだ。それがまさかの3パット。同組の櫻井心那と談笑気味に祝福の拍手の準備をしていた西郷真央だったが、蛭田のパットがカップを回ったのをみて、瞬時に表情を引き締めたのが印象的だった。結果論だが、西郷は蛭田以上に気持ちの切り替えが難しかったのではないか。しかし、これだけ終盤に負けフラグが立ち続けたのに勝つとは、今日は蛭田の日だったのだろう。来年のCATもまた優勝してほしいし、もちろんまだ続く今シーズン2勝目を狙ってほしい。表彰式のスピーチもシンプルでとてもよかった。蛭田みな美選手、初優勝おめでとう

●1番で荒川怜郁の2ndが先に打った桑木志帆のボールに直接当たる(上からカツーン)という珍しいシーンがあった。
山下美夢有が体調不良により最終日を棄権した。

プレーオフ、西郷のバーディパットは残念ながら左に切れた

櫻井の追撃はなかった。さすがに疲れたか