2023年第10戦ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ［公式戦］

【初日】さすが、メジャーセッティングの緊張感よ
風は吹いてはいたが許容な強さだったし、天気は良く、暑くもなく寒くもない過ごしやすい日にみえた。しかしコースセッティングがやはりメジャー（鬼）だった模様。みんなバーディパットは打っているが、バーディチャンスにはほとんどついていない。ティーショットをラフに入れてしまったらダブルボギーに、セカンドもほんの少し距離間違えると、カチカチのグリーンがボールを遠くにうっちゃる。韓国の実力者も inで崩れていった。明日のカットラインは+7～8くらいか。明日は終日留守にするため恒例の優勝者予想をしておく。とりあえず今日ダボを打たなかった人たちから選んでみたいと思う。

◎吉田優利　ここで勝たずにどこで勝つ？大本命
○山下美夢有　明日アンダーで回ればチャンスあり
▲上田桃子　悲願達成へ　鍵は最終日のメンタル
△永峰咲希　キテる　ラッキーがあればもしや
×青木瀬令奈　荒天で周りが落ちてくれば
? 菊地絵理香　今日はよくがんばった（ダボ1あったが……）

【3日目】2打差をつけて最終日へ
吉田優利である。today+4とスコア的には決して良くはなかったが、2打差を「つけて」最終日へ。ハーフターンまではリハナが良いゴルフをしていた。微妙な距離のパーパットをことごとく決めていたし、奪った3つのバーディはすべてチップイン。その勢いで一時は首位に立った。しかし18H、痛恨のボギーを打ってしまう。これに対し吉田は、本日初にしてこのホール3日連続となるバーディ。それまで並んでいたリとのスコアを2打差に「して」3日目を終えたのだった。明日最終日は雨予報。永久シードを目前にした元世界1位と悲願のメジャー制覇に燃える求道者の追撃が気になるが、吉田優利、ここで勝たずにどこで勝つ？　彼女の勝利を確信しつつ明日を迎えようと思う。

【最終日】
やはりさすがの元世界1位、申ジエの追撃があった。しかしスターになる者はこういう試合では負けないものだ。結局一度も並ばせることなく吉田優利がメジャー初制覇。降りしきる雨に明らかに疲労が見える14Hで3パットのボギー。ジエと1打差となるが、16Hバンカーからのリカバリー、さらに次の17Hであわやショット・イン・イーグルのバーディ。これで勝負あり。ウイニングパットを決め、腕を高く振り上げ勝利を宣言。これからJLPGAを引っ張っていくのが誰なのかを改めて証明してみせた。
ここまで開幕から10戦、良い試合が続いてはいたが、華のある吉田の優勝でパッと1段何かが明るくなった気がする。おめでとうメジャーチャンピオン。これからもっと日本女子ゴルフを盛り上げていってほしい。